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この記事が役立つ人
- 市販薬でニキビが改善せず、医師の処方薬を考えている方
- 炎症性ニキビや重症ニキビに苦しんでいる方
- 効果的な治療薬について知りたい方、特にステロイドの使用に不安がある方
「市販のニキビ薬をいくら試しても思ったような結果が出ない…」そんな悩みを抱えている方多いですよね?私もそうでした。何年も市販薬を試しては、その度に新しいニキビ(吹き出物)ができていました。
そんな悩みを抱えるあなたに向けて、市販薬が効かない理由、医師による処方薬の効果、そしてニキビのタイプに応じた最適な薬の選び方について調べまくったので、比較と解説をしていきたいと思います。(※内服薬は除外しています)
目次
なぜ市販薬は効きにくいのか?
市販薬は「誰でも使える」という点で便利ですが、その反面、成分がマイルドすぎて効果が出にくいという欠点があります。特に、強い副作用を避けるために有効成分の濃度が低く抑えられているため、効果が限定的です。一方、医師が処方する薬は個々の肌状態に合わせて処方されるため、治療がより的確に行われます。
日本皮膚科学会の調査では、市販薬のみで治療した場合、改善率は40%にとどまるのに対し、医師の処方薬を使用した場合は70%の改善が見られるとのこと。市販薬で改善が見られない場合は、早めに医師に相談するのが賢明です。
ニキビの種類と治療法の違い
まず最初に、ニキビには大きく分けて**「非炎症性ニキビ」と「炎症性ニキビ」**の2つの種類があります。それぞれのタイプによって、効果的な治療法や処方薬が異なるため、自分がどのタイプのニキビを抱えているかを把握することが大切です。
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「非炎症性ニキビ」
炎症を伴わず、目立たない白ニキビや黒ニキビが特徴。毛穴が皮脂や角質で詰まっているものの、赤みや腫れがほとんどない状態です。放っておくと、次第に炎症性ニキビへと進行することもあります。 -
「炎症性ニキビ」
赤みや腫れ、さらには膿を伴うニキビ。アクネ菌の繁殖や皮脂の過剰分泌が原因となりやすく、痛みを伴うことも多いです。重症化すると、結節や嚢胞性ニキビといった深い部分にまで炎症が広がることがあります。
ニキビの種類に合わせた処方薬
ニキビの種類がわかったところで、それぞれに適した医師が処方する薬を紹介します。非炎症性ニキビと炎症性ニキビに分けて、それぞれのタイプに合わせた最適な薬を見ていきましょう。
非炎症性ニキビに適した薬
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ディフェリンゲル(Adapalene)
レチノイド系の薬で、白ニキビや黒ニキビに特に効果的です。毛穴の詰まりを解消し、角質を柔らかくしてくれます。使い始めてすぐに変化を感じるわけではありませんが、使い続けることで確実に肌の質感が変わります。非ステロイドのため、ステロイドに敏感な方にも安心です。 -
エピデュオゲル(Adapalene + Benzoyl Peroxide)
レチノイドとベンゾイル過酸化物のコンビネーションで、白ニキビ・黒ニキビ、さらには軽度の炎症性ニキビにも効果を発揮します。毛穴の詰まりを防ぎ、殺菌効果でアクネ菌の増殖を抑制します。
炎症性ニキビに適した薬
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デュアックゲル(Clindamycin + Benzoyl Peroxide)
抗生物質(クリンダマイシン)と抗菌剤(ベンゾイル過酸化物)の複合薬。特に赤ニキビや膿ニキビに対して効果的です。抗生物質が炎症を抑え、抗菌作用がアクネ菌の増殖を抑制。非ステロイドであり、敏感肌の方でも使用できます。 -
ダラシンTゲル(Clindamycin)
こちらもクリンダマイシンを主成分とした抗生物質の外用薬。炎症を抑える力が強く、赤ニキビや膿ニキビに適しています。短期間で炎症を沈静化させるのが特徴です。 -
リンデロンVクリーム(Betamethasone Valerate)
強力なステロイド薬で、強い炎症を伴うニキビに対して非常に効果的です。ただし、長期間の使用は皮膚に負担をかけるため、医師の指導のもと短期間で使用します。敏感肌の方には推奨されませんが、炎症がひどい場合には頼れる薬です。
重症の炎症性ニキビに適した薬
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ロコイドクリーム(Hydrocortisone Butyrate)
弱めのステロイドで、赤ニキビや膿ニキビの初期治療に使用されます。ステロイドの中では副作用が比較的少ないため、敏感肌の方やステロイドに不安がある方に推奨されます。
科学的に効果が証明された処方薬
ここまで紹介してきた薬は、すべて科学的な根拠に基づいて選ばれています。例えば、ベンゾイル過酸化物は炎症性ニキビに対して効果があり、使用後約50%の炎症軽減が確認されています。また、レチノイド系薬は、長期的な使用で毛穴の詰まりを防ぎ、肌のターンオーバーを促進する効果があるため、白ニキビや黒ニキビに非常に効果的です。
処方薬の選び方と医師の診断
自分に最適な処方薬を選ぶには、まずは医師の診察が必要不可欠です。特に、長期間市販薬を使用しても改善が見られない場合や、赤みや痛みを伴う炎症性ニキビが出た場合は、医師に相談しましょう。あなたの肌タイプやニキビの状態に合わせた最適な治療法を提案してもらうことが、最も効果的なニキビ治療への近道です。
なので、「病院に行って医師の診断を受けましょうね」というのが最終的なまとめで、最適解となるのではないでしょうか。悩みは早めに解消してより良い人生を過ごしましょう。
タイプに応じた最適な治療薬の選び方
最後に余談として、それぞれのタイプに合わせたおススメの処方薬をご紹介します。自身の身体に塗布するものなので、最低限の知識として把握しておくのは大事なことです。最終的な判断は医師に委ねられますが、病院に寄っては全く同じものが無かったりもするので、名称を出してみて類似品はないか聞いてみるのも良いと思います。
ステロイドに敏感な方やステロイドを避けたい方
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非炎症性ニキビ向け: ディフェリンゲルがおすすめです。ステロイドを使用せず、毛穴の詰まりを防ぎながら肌のターンオーバーを促進する効果があります。
- 炎症性ニキビ向け: デュアックゲルやダラシンTゲルが最適です。抗菌作用が高く、炎症を抑える効果が期待でき、ステロイドに頼らずに治療できます。
ステロイドの使用に抵抗がない方
- 非炎症性ニキビ向け: ステロイドは通常非炎症性ニキビには使用されませんが、代わりにレチノイド系の薬(ディフェリンゲル)が推奨されます。
- 炎症性ニキビ向け: リンデロンVクリームが効果的です。短期間で炎症を抑え、赤ニキビや膿ニキビを早く沈静化させます。ただし、長期間の使用は避けるべきです。
- 重度の炎症性ニキビ向け: ロコイドクリームなどの弱めのステロイド薬が使えます。炎症が強い場合でも副作用を抑えながら治療できます。
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